2011年3月11日
14:00からの会議に出席するためオフィスのある千駄ヶ谷から、三軒茶屋に移動した。
三軒茶屋の駅に着いて、地上出口に上がった瞬間、携帯電話が鳴った。
13:00だったと思う。
電話に出た瞬間、飛び込んできた声は
「彼が亡くなりました」
そのときは団体の広報担当だった。
団体のリーフレットのリニューアル作業を、頼んでいた方からの電話だった。彼女はパートナーと一緒に仕事をしていた。2人の提案が、とってもあたたかくて、的を当てていて、一緒に仕事をするのが楽しかった。
2人とも、まだ私と同じくらいの年齢。30代だったと思う。
3月11日の朝、目覚めたらパートナーが冷たくなっていた…‥。
「依頼を受けた仕事は私でもできます」
「大丈夫。問題ないです」
「落ち着いたらで大丈夫」
そう電話で繰り返した気がする。電話を切ったあと、人は予期なく亡くなる。そう思うと、仕事仲間を失った気持ちがこみあげてきて、涙が止まらなかった。
そして1時間後、人は予期なく、予告なく亡くなる。
東日本大震災だ。
だれの心の準備もなく、人の命は失われる
そんな記憶が刻まれた日が、今年もやってきた。