長野県上田市で行われた講演会には多くの市民の皆さまにご参加いただきありがとうございます。講演の後に、
「この前、岩手県宮古市に行って、タクシーの運転手さんや語り部さんに震災の話しを聞いて、ご飯食べてきたのよ。そんな観光でいいかしら」
「東北に行きたいけど、ひやかしにきたかと思われるのが怖くてまだ行っていないんです。もう訪問してもよいですか」というご質問もいただきました。
はい、東北に遊びに来てください。地元でご飯を食べてください。観光、買い物大歓迎です。
さて上田市に行く前、本当に偶然に、こんなツイートを発見。調べたら平林堂書店さんは上田市にある本屋さんじゃないですか!これはお礼のご挨拶に行くしかないと心に誓っておりました。
平林堂書店さんのTwitterは本の情報が充実していますね・・・。
講演の会場は、上田駅前ビル「パレオ」の4階にある上田情報ライブラリーでした。そのパレオの横の大きな道をまっすぐお城に向かって歩くとあるそうです。
お、あの看板は!
平林堂は「へいりんどう」と読むそうです。「小学一年生」の赤い旗が懐かしい!
外観はこんな感じ。蔵のような建物ですね。城下町の風景に溶け込んでいます。
では、中に入ってみましょう。
こちらも平林堂書店さんのTwitterにあったプロフィール。この通り、岩波書店の本が充実していました。
で、これを買ってしまった。震災の風化が叫ばれている中で、参考になるのではないかと思った一冊。
そして何よりも郷土史誌がすごい。上田市に関係している出版社から出された本はもちろん郡誌・町誌まで扱っています。
こちらを購入。
信濃毎日新聞社の本についているしおり。
時代に先手を打つ。
上田市といえば真田家のお膝元。
そして来年はNHK大河ドラマが「真田丸」に決定!
こちら真田幸村の生涯を描いたドラマだそうです。脚本は三谷幸喜さんなのですね。『清洲会議』(幻冬舎文庫)のノリで・・・はないですよね。
上田市は東京から新幹線で1時間半。あっという間につきます。市内には別所温泉もあるので、来年は観光客も増えるのではないでしょうか。
本を購入して、おつりをもらった直後、「今が、チャンス」とばかりにレジにいらっしゃった女性に、スマホで平林堂書店さんの私の本について書かれたツイートを見せ話しかける私。
「こちらの本を書いた著者の鎌倉幸子と申します。貴重な棚の一角に、拙著を置いていただきありがとうございます!!」
と深々とお辞儀をしながら名刺を渡す私。
「東北の本ね。まだあちらは大変ね」とお声掛けいただきました。
これでミッション終了!
これからも出張先の本屋さんに本を置いていただいていたら、お礼を申し伝えよう。
■平林堂書店■
長野県上田市中央3-8-7
TEL 0268-22-1561 FAX 0268-25-5955
■営業時間: 9:00~19:00(平日) 10:00~18:30(日・祝祭日)
休日:元日
専用駐車場完備
バス停留所「原町」(池波正太郎館前)より徒歩1分
地図を見ると、平林堂書店から1分ほど行ったところに池波正太郎の記念館が近くにあるじゃないか。
これはもちろん行かねば!
真田太平記の取材のたび、たびたび上田市を訪れ、真田家ゆかりの地を丹念にあるそうです。受付でいただいたリーフレットには池波氏がエッセーの中で「折にふれ、上田の人々の顔をおもい、上田の町をおもうことは、私の幸福なのである」と書かれたそうです。
「真田太平記」は『週刊朝日』で1974年(昭和49年)1月4・11日合併号から1982年(昭和57年)12月10日号まで連載が続いていた長編の物語でした。
1582年(天正10年)から1622年(元和8年)の40年間の真田家に起こった出来事が描かれています。
こちらの建物には、池波正太郎氏が取材で作った「スクラップノート」などの取材メモの他に、愛用していた万年筆やステッキ傘などの生活用品。ご自身で描かれたスケッチも展示されています
外に出ると、細いお月様もくっきりと見える時間になっていました。
なんか秋の空。空が高い。空気がぴんっとはってる。
■池波正太郎真田太平記館■
TEL 0268-28-7100 FAX 0268-28-7101
HPはこちらから
■営業時間: 10:00~18:00(入館は17:30まで)
17:45から待ち合わせだったので、急いでもと来た道を戻ることに。ただそれでは面白くないので、来た道と逆の道を歩こうと思い、道路の反対側に渡りました。
平林堂書店の真向かいにあるのが
日本の古本屋 斎藤書店
それも古本と珈琲のお店ではありませんか。
こちら立ち寄ることができませんでしたがFacebookを見つけたので、お店の紹介の文章を引用。
人と人を繋ぎ
人と社会を繋ぐ
そんな様々な「コトバ」を「出会い」に変える場所。
そんな場所をつくるためにコトバヤは誕生しました。
本にちりばめられた「コトバ」の向こうにいる「人」を意識したとき
新しい出会いが生まれ
新しい自分との出会いを果たします。
コトバヤはあなたの「出会い」をプロデュースします。
ワークショップなども行われているみたいです。
古書店とブックカフェっていいなぁ。(やってみたいと思っている)
■ブックカフェ ことば屋■
そしてその隣が西澤書店。差し掛かった時、中から中学生が5人、出てきました。
ちょっと中をのぞかしてもらいましたが、参考書が充実しているのか、私がいる間も中学生や子どもをつれた親が来ていました。
HPを拝見したら創業は明治26年。明治26年は1893年ですから、120年の歴史をもつ街の本屋さんなのですね。
またHPのトップにメッセージしてて書かれていた言葉です。
六文銭の看板は、味があっていいですね。その街の歴史を大切に守っている姿勢に観光客は「まだまだこの街には深いものがありそう。また来たい」と思うのかも。池波正太郎氏のように。
街を大切している住民は、お客様も大切にしてくれそうだから。
■西澤書店■
駅から一番近い場所にもう一軒。
清水書店さんです。入ることができませんでしたが、懸命に小説を探している人がいました。
街に本屋さんの光があるって、ほっとしません?
商店街に光がともっていることは防犯にもつながるのかも。
■清水書店■
TEL 0268-22-1357
駆け足でお伝えしましたが、駅から徒歩10分のところに、こんなにも「本」に関係した場所があるんです!
またちょっと離れたところには平安堂上田店、未来屋書店上田店、ブックオフなどもあります。
駅の中にある観光案内で無料のガイドブックを手にしたら、本屋に駆け込み、歴史などに関連した本を買って読むと街に対する理解と愛着が一気に深まりますよ。
本のことばかりを書いてしまいましたが、街歩きも楽しみました。
さて「信濃の国」の謎を解くべく、読むとしますか。
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