ニューヨーク公共図書館では市長にみんなで図書館の予算満額の承認を直訴してるのだ。

図書館は貸し出し数は増えているとはいえ、予算が削られている・・・という現実。1984年には380億円あった資料費は、2013年の280億円にダウンしています。

日本の図書購入費はどうなるのだろう、と思っていた矢先、ニューヨーク公共図書館からメールが入りました。

差出人は館長のトニー・マークス。

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図書館はニューヨーク市のあらゆる地域の「基礎の土台」となる場所です。市のリーダーたちには一瞬たりとも、この事実を忘れて欲しくないと、特にこの予算を立てる時期に思います。

ニューヨーク市長ビル・デブラシオ氏に数千の手紙を届けよう!

Libraries are the bedrock of neighborhoods throughout New York City. We can’t let city leaders forget it for even a second, especially as budget season approaches.

Help us send thousands of letters to Mayor de Blasio

 

とありました。市長は2月9日に第一次予算をまとめる予定なので、それまでに声を上げていこうじゃないかというメールでした。

図書館への満額の予算を市長に要求する署名を集めているわけですな。

Click here to tell Mayor de Blasio that our city needs to fully fund our libraries!
私たちニューヨーカーへの十分な図書館の予算を確保できる望みは薄いものがあります。だからこそ、第一次予算が公開される前に、私たちは声を上げねばなりません。

ビル・デブラシオ市長にわれわれニューヨーカーがどれだけ図書館を愛しているかを思い返してもらいましょう。

数千もの手紙を集め、満額の図書館への予算を通しましょう。

あなたの地域にある図書館に価値を感じているのであれば、今、声を上げてください。 

We can’t just hope he’s funding libraries enough to serve New Yorkers like us. We have to speak out. And we have to do it now, before the preliminary budget is released.

Make sure Mayor de Blasio remembers how much New Yorkers love their libraries. Send him a letter right now.

We want to deliver thousands of letters to Mayor de Blasio asking him to fully fund libraries in his budget proposal.

If you value the library in your community, please speak out now!

On behalf of all of us, thanks for helping make our city a smarter, better place for your neighbors throughout New York City.

 Sincerely,

Tony Marx
President, The New York Public Library

直訳するとすごい文章ですが、クリックすると、以下のページに飛びます。

   Tell Mayor de Blasio to support NYC Libraries

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ニューヨーク公共図書館は、「図書館を愛してやまない人」に呼びかけ、巻き込み、予算請求をしていました。

私はアメリカで税金を納めてないのですが、このメールが来るわけです。これも政策提言(アドボカシー)の一貫かもしれません。

アドボカシーとファンドレイジング(資金調達)と同時に行っている例かもしれません。このメールを見た、市民が「予算がカットされるのであれば寄付しましょう」となる可能性がありますし。

ニューヨーク公共図書館のファンドレイジングの取り組みのサイトを色々研究していますが、共感のメッセージ、募金のしやすさなど「うまいなぁ」とうなるポイントがたくさんあります。

これを日本に還元できるのか・・・。

予算を通すためには市民を巻き込むこと。そのために市民に図書館を利用してもらうこと、価値を理解してもらうことという認知・PRに力を入れているのでしょう。そして企業も巻き込み、資金や技術の提供を受け、図書館が、イノベーションの拠点となっています。その拠点には人が集まります。

これは夢物語なのか、何か一つでも還元できることがあるのか。図書館とファンドレイジング・広報の情報をこれからもキャッチしていきたいです。

『戦う図書館』の世界の事例も、このブログで紹介していきます。

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