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だから書店で本を買う-知らない本に手を伸ばす理由

久しぶりゆっくりと書店の中を隅々まで歩いてみて回る機会があった。

仕事を効率よく進めるためにビジネス関係関係のコーナーや新書のコーナーばかりだったが、最近、無性に小説が読みたい病にかかったようだ。

本屋大賞の本、映画化された本等、話題の本がPOPとともに並んでいた。

天邪鬼な私は、話題の本を横目にしながら(気にはなる。とても気にはなる)、面だししていない棚の本の背のタイトルを見る。

これはと思って手を伸ばす。数冊、手に取ってみてある傾向に気がついた。

「薄い本を選んでいる…

子どものころ漫画ばかり読んでいた私を心配してか、親が漫画以外の本を読むようにと本屋に連れていかれた。

ただ私の親は私に「これを読みなさい」と本を指定することはなかった。

私は子どもにとってはだだっ広い本屋の海原に放り込まれたのだ。

私だって漫画以外の本を読みたかったが、なにから手に取っていいかわからなかったのだ。

厚い本には興味があった。

でも読み切れなくて挫折する体験をしたくない。

まずは小さい成功体験を重ねていこう作戦をとることを決めた私。小学校4年生。

あれからウン十年のときは過ぎ、本屋で手にした本が薄い本ばっかりなのは、そのときの習慣が残っているのか。ひさしぶり小説を読むので、大きく挑戦するよりは、小さな成功体験を積もうとしているのか。

大学や大学院でぶ厚い専門書を読んでいたはず。本を読めないわけではないのだが。

だから書店で本を買いたいと思うのか

ネット書店だと「本の厚さ」がわからない。

だから書店で本を買う。その理由が、自分でもおかしいと思っている。

鎌倉幸子(かまくら・さちこ)

アメリカ、オランダ、ドイツ、カンボジアでの海外生活15年の青森県民。現在は東京都在住。認定ファンドレイザー。社会的インパクト・マネジメント/ITコミュニケーションとファンドレイジングが守備範囲。 詳しいプロフィールはこちら。